興味本位でテレクラに電話して実際に会う約束をした私の体験談

私の良く使う駅には、古い看板が出ているテレクラがあります。

このネット時代。出会い系サイトもあるし、普通のSNSだって出会おうと思えば、そういうツールに使えるし、今時テレクラを利用する人はいるのだろうか？と、疑問に思いながらも、私には関係のない世界と確かめる事も無く、月日は過ぎて行きました。

暇つぶしをしようと思いをテレクラを利用

ある時、ずっとお付合いしている彼氏と新宿で待ち合わせをしたのですが、時間になっても全く現れない。

メールも帰ってこないし、電話もコールするだけで出ない。

すっぽかされてるのか、何かあったのか分からない状態で、新宿から移動する事も出来ない。

心配とイライラとごちゃ混ぜになりながら、なぜか、あのテレクラの事を思い出しました。

暇つぶしというか、どうせここを移動出来ないで、何も出来ないなら電話をかけてみようかなと。

興味本位で実際にテレクラを利用

早速、検索してみると、すぐにそのお店の電話番号が出てきました。

受話器を外して、手で押さえて…なんて、昔、男友達が言ってたっけ。

なんて思い出しながら電話をすると、全くコール音がしないまま「もしもし」と男性の声が。

本当に、すぐに出るんだ！と笑ってしまいそうになりながら、私も「もしもし」と。

声の感じは、落ち着いている大人の男性。

「何歳なの？何してる人なの？今はどこで何をしてるの？」なんて言う、ナンパと変わらないような会話だが、とても女性に慣れている感じ。

何でも無い話を少ししていたら「じゃぁ、今から会おうか」と言われたので、会うつもりも無いが、テレビかなにかで見た「薔薇の花を胸に刺して待っています」を実際に見てみたい！と、思ってしまった私。

正直に「今、彼氏を待ってるんだけど、全然来ないの。彼氏が来るまでに、胸に赤い薔薇を刺して来てくれたら、お茶しても良いですよ」と言うと「胸ポケットはないや。手にもってでもいいかな」と言うので、良いですよと言い、「じゃぁ、新宿のアルタの道を挟んで向かいの広場になっている所で」と電話を切りました。

薔薇を持った男性を探していると彼氏が登場

本当に、薔薇なんか持ってアルタの前に来るのかな？ある意味、見せ物状態だし、まさかね。と思っていると、全く連絡の取れなかった彼が、息を切らしながら現れ「ごめん！仕事でトラブって連絡出来なかった！」と。終わってから連絡すれば良いのにと言ったら、私がテレクラに電話している間にメールが入っていました。

心配していたはずが、薔薇の人に興味を全部持って行かれて気づかなかった私。

とりあえず、お茶でも飲みに行こうと言う彼氏に「もうちょっと、ここでお喋りしてたい」と、その場に留まり、薔薇の人が現れないかとソワソワ。

彼氏に、なんかおかしいぞと怪しまれ始めたとたん、目に入って来た一輪の薔薇。

あ！と思って、その男性を見ると、なんとも気の弱そうな、真面目で優しそうな顔。

こんな人が軟派なんか出来るのだろうかと思うような、スーツの男性。

そんな人が、よく薔薇を手に、来てくれました！と、なぜかテレクラからの出会いなのに感動に似た感情がこみ上げつつ、もう、これ以上ここにいるとテレクラに電話したのが彼氏にばれてしまうと思い「ごめんなさい！」と心の中で薔薇の人に謝り、その場を後にしたのでした。

会わなかったけど少し気になるテレクラという存在

あの後、彼はどうしたのかな。

たとえ、テレクラとはいえあんまりふざけた事はしちゃいけないな。いや、もう電話しないし。と思いながらも、時々、薔薇の人の事を思い出しては電話を見てしまうのでした。